遠赤外線検出器


 まず、検出器とは何かというと、入射してきた電磁波を電気信号に変換して、”検出”する装置です。
 FITEでは遠赤外線検出器の中でも 現在最も普及している圧縮型Ge:Ga検出器という半導体のエネルギーギャップを利用した検出器を 搭載しようと考えています。この検出器は圧縮なしの状態と、圧縮した状態(500N/mu)でそれぞれ感度を持つ波長帯が異なるという特性を持ちます。 (非圧縮時:50μm〜110μm、圧縮時:110μm〜200μm)
 このGe:Ga素子というものは吸収率がとても低いので、それゆえに素子により効率よく光を吸収させるため (量子効率向上)の構造を考え、 さらに必要な力が少なくてすむなどの理由より、素子の小型化も 必要となってきます。
 このようなことを考え、検出器の性能を上げる必要があるのですが、 今回FITEにおいては干渉計からの要求があります。 干渉計を用いるので干渉縞を識別する素子数が空間方向に必要とされます。 最低限3本の干渉縞を識別しなければならず、空間方向に15素子並べることが要求されています。
 そこで加圧する機構を上下に分けたり、素子の配置を手前と奥で交互にすることによって、 加圧方向に対して垂直方向に入射口1.5mm間隔で理論的には無限大の素子数を並べられる 検出器の構造を設計しました。
 以上のことを考え、実際に搭載する検出器を作る前に試作検出器を作り、加圧しても正常に機能してくれるのか、 多くの素子を並べても問題は無いのか、などの検出器の性能評価をして検証を行いました。 (本番に構造などの不具合が生じないように、あらかじめ改善するためにこのような検証を行うわけです。)
遠赤外線検出器装置の図
 最後に、我々の現状を記しておきます。


現状(〜2007年6月現在)
@FITE搭載用検出器の製作
 試作検出器での性能評価の結果から、検出器の高性能化が確認されたので、上述した構造で実際にFITE搭載用の検出器を製作しました。

A新型検出器の準備
 試作検出器では4素子ごと、しかもキャビティの径を1.1〜3.0mmで変えて性能評価をしました。 新型検出器ではキャビティの径は1.5mmを採用し、実際にFITEに搭載する1×15素子という検出器で性能評価をします。そのための測定機器の準備を進めています。

B更なる高性能化
 これまで述べてきた構造とは別に、検出器の更なる高性能化に繋がる可能性がある構造があります。この構造での性能評価も同時に進めています。

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