Arm(腕)


構造設計

 FITEは観測波長100μm(遠赤外線の波長)において空間分解能1秒を目指しており、その基線長は20mとなっています。 そのためFITEのゴンドラの両端には片腕約9mのarmが取り付けられています。armの先端にはファーストミラーが取り付けられており、 天体からやってきた光はこのミラーによりゴンドラ内部に導かれ、その後いくつかの光学装置を経由して検出されます。

 FITE-armには光学や力学的な要請から、片腕重量100s以下かつ最大変形量1p以下という条件が課せられています。
約9mものarmがこのような条件を満足するのは大変困難であると思われるかもしれませんが、軽量かつ高強度のトラス構造およびCFRPを使用することにより、 上記の条件をクリアした構造物が設計されました。


トラス構造: 部材間を回転自由なヒンジで連結することにより、部材の強度を高める構造。 部材は曲げに弱い性質をもつが、曲げモーメントを伝達しないヒンジが部材中にはたらく応力の方向を軸方向のみに限定し、 部材は曲げを受けなくなる。三角形の骨組みが特徴。

CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics の略。炭素繊維強化プラスチック。ヤング率(弾性係数)が高く軽量で、 線膨張係数が小さく安価な構造材料。
その用途は広く、人工衛星をはじめ旅客機、自動車、船艇、ゴルフクラブ、釣竿等に使用されている。

ヤング係数: フックの法則が適用できる範囲におけるひずみεと応力σとの比例定数。ヤング係数E=σ/ε。 この値が大きいほど、応力が発生したときの変形は小さくなる。

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